THP100 加速器制御 8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10 |
SuperKEKB phase-3運転のためのバケットセレクションシステム |
Bucket Selection System for the SuperKEKB Phase-3 Operation |
○梶 裕志(高エネルギー加速器研究機構) |
○Hiroshi Kaji (KEK) |
電子陽電子衝突型加速器SuperKEKBでは、バケットセレクションシステムがメインリング(MR)の入射RFバケットを決定している。本年のphase-2運転からは、ダンピングリング(DR)蓄積によりエミッタンス抑制された陽電子パルスが入射に用いられ、このときバケットセレクションは「DR運転バケット」と「MR入射バケット」を同時に決定している。2019年のphase-3では入射頻度が50Hzへ増加されるが、このアップグレードにより入射器の運転間隔20msがDRの最低蓄積時間40msより短くなる。エミッタンス抑制に必要な最低蓄積時間を確保するためには、陽電子を2パルス同時にDR蓄積する運転が必要であり、バケットセレクションのアルゴリズムは以下の理由で大幅に複雑化される。2パルス同時蓄積ではDR運転バケットの選択に制約が生まれる。その制約による入射運転の効率低下を避けるため、入射器は運転パルス毎にそのRF位相を変調を行い入射タイミング条件を緩和する。Phase-2運転終了後、我々はphase-3運転の要求を満たすバケットセレクションソフトウェアを開発する。本講演ではDRの2パルス同時蓄積運転により生まれる制約を整理し、入射器RF位相の変調を伴うバケットセレクションの仕様を説明する。 |