THP057 高周波源 8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10 |
704 MHz パルスクライストロンの低出力モードにおける効率改善のための設計 |
Design for improving the efficiency of a 704 MHz pulsed klystron at the operation of lower output power |
○栁澤 翔吾,浦方 弘人,菊地 里紗,林 健一(東芝電子管デバイス株式会社) |
○Shogo Yanagisawa, Hiroto Urakata, Risa Kikuchi, Kenichi Hayashi (Toshiba Electron Tubes & Devices Co.,Ltd.) |
東芝電子管デバイス株式会社は、欧州核破砕中性子源(ESS)計画のMedium Beta Section 加速器空胴に用いられるRF源として周波数704 MHz、出力1.5 MWパルスクライストロンを開発した。加速器空胴への投入電力は207 kWから1.1 MWが予定されている。初号機では1.5 MW、1.2 MW、600 kWの各出力動作のモードで効率60%以上であることを動作評価で確認した。投入電力300 kW付近での使用を踏まえ、2号機では更に325 kWの出力動作モードでも効率60%以上を満たすことを目標とした。初号機の相互作用部は、1.5 MW、1.2 MW、600 kWの各出力動作モードで効率60%以上を満たす設計となっており、この設計で325 kWを出力すると効率は約45%まで低下してしまう。2号機以降で325 kW出力時の効率を改善するため、(i)集束コイル電流によりビームパラメータを調整するとともに、(ii)出力導波管フランジにアイリスを付加して出力空胴インピーダンスを調整できる設計とした。動作評価の結果、325 kWの出力動作モードにて目標の効率60%に達していることを確認した。本報告では、本クライストロン2号機の設計と動作評価結果について述べる。 |