THP047  加速構造  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
J-PARC RFQの3次元RFシミュレーション用いた高周波設計とチューニング
RF design and tuning of the J-PARC RFQ using three-dimensional modeling
 
○森下 卓俊,近藤 恭弘,小栗 英知,長谷川 和男(原子力機構),大谷 将士(高エネ研)
○Takatoshi Morishita, Yasuhiro Kondo, Hidetomo Oguri, Kazuo Hasegawa (JAEA), Masashi Otani (KEK)
 
J-PARCリニアックでは、初段部において0.05~3MeVの負水素イオンビームの加速に高周波四重極(RFQ)リニアックを使用している。昨年度、予備機として新たにRFQを製作した。本機では、電極長手方向の電圧分布に勾配を持たせることで加速効率を向上させる設計を採用した。このような電圧分布を形成するためには空洞の断面形状を長手方向に変化させる必要があるため、形状設計にモジュレーションを含むフルモデルでの3次元RFシミュレーションを導入した。ここでは、電極寸法をパラメータ化し、設計電圧分布となるように形状最適化を実施した。また、低電力調整時には、本モデルにスタブチューナーを組み込み、電磁場シミュレーションにより求めた電圧分布への応答を用いてチューナーの挿入量を決定し、所定の電圧分布となるようにチューニングを実施した。本会では、空洞寸法の詳細設計プロセスと低電力調整結果について報告する。