THP031  ビームダイナミクス・加速器理論  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
大強度低エネルギービーム輸送系のためのビーム中性化シミュレーション
Simulation of beam neutralization for high intensity low energy beam transport
 
○佐古 貴行,大崎 一哉,毎田 充宏,浅野 史朗(東芝エネルギーシステムズ),平田 洋介,春日井 敦(量研/六ヶ所)
○Takayuki Sako, Kazuya Osaki, Mitsuhiro Maida, Shiro Asano (Toshiba Energy Systems), Yosuke Hirata, Atsushi Kasugai (QST/Rokkasho)
 
国際核融合材料照射施設の工学実証・工学設計活動(IFMIF/EVEDA)が日欧の国際共同プロジェクトとして実施されており、原型加速器(LIPAc: Linear IFMIF Prototype Accelerator)の建設・調整・コミッショニングが六ヶ所で進められている。LIPAcは、125mAの大電流ビームを9MeVまで加速するもので、入射器(イオン源)と高周波四重極線形加速器(RFQ)の間に設置されている低エネルギービーム輸送系(LEBT)では、空間電荷効果および入射器からのガス流入による空間電荷効果の緩和などの因子がビーム輸送に大きな影響を与える。しかしながら、一般的なビーム軌道計算コードには空間電荷の緩和(中性化)効果を定量的に計算する機能がないため、今回、粒子軌道計算コードWarpに断面積ベースの空間電荷緩和モデルを組み込み、その実現性の検討を開始した。発表では、LIPAc のLEBTを想定したWarpによるビーム計算および空間電荷効果緩和モデルの実現性について報告する。