THP024 光源加速器 8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10 |
PFリングにおける可変偏光アンジュレータ:U#19の建設 |
Construction of a new elliptically polarizing undulator(U#19) at the Photon Factory |
○土屋 公央,阿達 正浩,塩屋 達郎,江口 柊,加藤 龍好(KEK加速器) |
○Kimichika Tsuchiya, Masahiro Adachi, Tatsurou Shioya, Shu Eguchi, Ryukou Kato (KEK Accelerator) |
PFリングでは直線部増強の改造により挿入光源のための直線部長が延長された。これらの直線部で使用されていた挿入光源は、新たに真空紫外から軟X線のアンジュレータとして更新されている。これらは全て可変偏光アンジュレータ(EPU)であり、これまでにU#16-1、U#16-2、U#02-2、U#13、U#28が建設されてユーザー運転に供されている。今回建設中のEPUであるU#19は、従来のBL19用リボルバー型アンジュレータから、様々な偏光状態をもった軟X線の散乱・分光実験やSTXM実験に使用されるU#19として生まれ変わる。U#19は延長された直線部を有効利用するために、周期長68mm、周期数55とPFリングで最も長いアンジュレータとなる。U#19はAPPLE-II型の磁石列配置を持ち、その目標光子エネルギー域は100eVから2keVである。このエネルギー域で様々な偏光状態を持った放射光を供する。PFリングのAPPLE-II型EPUは4列の磁石列が全て独立に動く構造を持ち、Gap間隔の変更による光子エネルギーの変更以外に、Gapを固定したまま上下または左右の磁石列をビーム進行方向にスライドさせて光子エネルギーを調整できる特徴を持っている。この方式では制御方式が簡単になるため、PFではAPPLE-II型EPUの制御方法としてAPU方式を採用しており、U#19も同様の運転を行う予定である。U#19の本体は既に完成し、2018年夏のPFリングインストールへ向けて磁場調整中である。本稿ではU#19の設計と建設状況について報告する。 |