THP020  ハドロン加速器  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
RCNP AVFサイクロトロンの高強度化を目指した中心領域及び出射系の改良の検討
Study of improvement of a central region and an extraction system of the RCNP AVF cyclotron
 
○中尾 政夫,福田 光宏,依田 哲彦,神田 浩樹,安田 裕介,畑中 吉治,森信 俊平,斎藤 高嶺(阪大RCNP)
○Masao Nakao, Mitsuhiro Fukuda, Tetsuhiko Yorita, Hiroki Kanda, Yuusuke Yasuda, Kichiji Hatanaka, Shunpei Morinobu, Takane Saito (RCNP, Osaka Univ. )
 
大阪大学核物理研究センターのAVFサイクロトロン(K=140MeV)が生成したビームは原子核科学の研究のみならず応用研究のためにも利用されており、今後の核医学等の需要を満たすために高品質を維持しつつビームを高強度化することが求められている。そのために、イオン源の強度と入射電圧を向上させて低エミッタンス化を図ると同時に、1ターン当たりのエネルギー利得を増加させるために加速電極を現在の180度シングルDee電極から2つの90度Dee電極に更新する計画であるが、それに伴って中心領域や出射系も更新する必要があり、それらの設計を開始している。  設計に用いるシミュレーションプログラムとして、空間電荷効果を考慮に入れた多粒子の計算を行うことができるロシアJINRのSmirnov氏らが開発したSNOPプログラムと、スイスPSIで開発されたOPALプログラムを利用した。  本発表では、入射効率を最大化し、位相バンチングを可能とするような、インフレクター、ディー電極先端プラーの形状並びに、出射効率95%以上を可能にするデフレクター等の出射系についてシミュレーションを用いて設計・検討している状況を報告する。