THP002 電子加速器 8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10 |
SuperKEKBコミッショニングにおけるビーム光学の調整 |
Beam optics tuning in SuperKEKB commissioning |
○杉本 寛,大西 幸喜,森田 昭夫,小磯 晴代(KEK) |
○Hiroshi Sugimoto, Yukiyoshi Ohnishi, Akio Morita, Haruyo Koiso (KEK) |
SuperKEKBは電子-陽電子の衝突型円形加速器であり、設計ピークルミノシティはKEKB加速器の40倍の8x10^35 cm^-2s^-1である。ビームコミッショニングは三つの期間(Phase-1,2,3)に分けられ段階的に行われる。2016年の2月から6月にかけて実施されたPhase-1運転はビーム衝突のない調整期間であり、各種機器の立ち上げ、ビームパイプの真空焼きだし、低エミッタンス調整などが行われた。Phase-1運転終了後、ビームを衝突点で絞るための最終収束系のインストール期間を経てコミッショニングの第二段階であるPhase-2運転を2018年3月から開始した。各種ビーム調整の結果、4月26日にSuperKEKB加速器として初めてのビーム衝突を確認した。SuperKEKBでは所謂、砂時計効果を抑えつつ衝突点でのビームサイズをバンチ長以下に絞るためにナノビームスキームを採用している。ナノビーム方式によるビーム衝突は世界初の試みであり、その実証がPhase-2コミッショニングの大きな達成目標となる。そのために現在ベータ関数を絞り込むための調整運転が進んでいる。ベータ関数を絞り込むためにはより精細なビーム光学の調整が不可欠となる。本学会ではPhase-2運転における各種ビーム光学の測定及び補正の結果に関して報告する。 |