FSP030  施設現状報告ポスター  8月8日、9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
RCNPサイクロトロン施設の現状
Present status of the RCNP cyclotron facility
 
○依田 哲彦,福田 光宏,神田 浩樹,畑中 吉治,斉藤 高嶺,森信 俊平,関 亮一,友野 大,中尾 政夫,鎌倉 恵太,永山 啓一,安田 裕介(阪大RCNP)
○Tetsuhiko Yorita, Mitsuhiro Fukuda, Hiroki Kanda, Kichiji Hatanaka, Takane Saito, Shunpei Morinobu, Ryoichi Seki, Dai Tomono, Masao Nakao, Keita Kamakura, Keiichi Nagayama, Yusuke Yasuda (RCNP, Osaka Univ.)
 
大阪大学核物理研究センター(RCNP)のサイクロトロン施設は、1973年に完成したK140AVFサイクロトロンと1991年完成のK400リングサイクロトロンにより構成され、素粒子・原子核物理等の基礎科学から、核化学、核医学、材料科学などの応用までの広い研究分野の実験にビームを供給している。長い年月運転してきたこの施設は、現在、老朽化対策及び機能強化を目的とした集中メンテナンス及びアップ グレードを2018年度から2019年度にかけて実施することを計画している。この計画ではビーム強度の増強とエミッタンスの低減、即ち高輝度化を達成することで、ミューオンや中性子など二次粒子ビームの大強度での供給や医療用RIの大量製造を実現することを、一つの目標としている。そのため、AVFサイクロトロンのディー電極、RF、真空システムの改造、及び、イオン源からのサイクロトロン入射ラインの改造による加速ビームの高輝度化高安定化と加速イオン種の拡大を目指した計画を策定している。またこれに先立ち2017年度にはイオン源のアップグレードを実施した。講演では、2017年度のサイクロトロン施設の稼働状況と実績、及び集中メンテナンスとアップグレードの状況に関して報告する。また、近年実施しているRI供給プラットフォームや学内医理核連携プロジェクト、昨年度よりスタートしたQiSS OPERA計画などについても報告する。