FSP027  施設現状報告ポスター  8月8日、9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
放医研サイクロトロン(NIRS-930, HM-18)の現状報告
Status report of NIRS-930 and HM-18 cyclotron at QST-NIRS
 
○北條 悟,涌井 崇志,片桐 健,杉浦 彰則,宮原 信幸,野田 章(量研 放医研),岡田 高典,立川 裕士,青山 功武(加速器エンジニアリング),白井 敏之(量研 放医研)
○Satoru Hojo, Takashi Wakui, Ken Katagiri, Akinori Sugiura, Nobuyuki Miyahara, Akira Noda (QST NIRS), Takanori Okada, Yuji Tachikawa, Isamu Aoyama (AEC), Toshiyuki Shirai (QST NIRS)
 
量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所(放医研)のサイクロトロン施設は、NIRS-930(K=110 THOMSON CSF製)とHM-18(K=20 住友重機械工業製)の2台のサイクロトロンと、9つのビーム照射ポートによって構成される。 放医研のサイクロトロンは、放射性薬剤の研究開発を主目的としており、9ポートある照射ポートのうち5ポートが放射性薬剤の研究開発用のポートとなっている。NIRS-930の2017年度の総運転時間は1645時間であった。利用目的別の運転時間の割合は、53%が放射性薬剤の製造、物理研究16%、有料ビーム供給13%、ビーム調整等が17%となっている。その中で、機器故障によるビーム供給の遅延時間は、高圧デフレクターや、輸送系マグネットの電源故障、制御PCの故障等によるものがあり、12時間であった。 一方、HM-18の総運転時間は、1550時間で、機器故障等による供給遅延時間は受変電設備の更新工事に伴い発見された電源配線の不具合による3時間があった。 それぞれのサイクロトロンの利用状況、故障等に伴う供給遅延事例や、各機器の改良開発、老朽化対策などの放医研サイクロトロン施設の現状について報告を行う。