FROL03  光源加速器  8月10日 特別会議室1 9:20 - 9:40
京都大学中赤外自由電子レーザの引き出し効率測定
Measurement of Extraction Efficiency of Kyoto University Free Electron Laser
 
○全 炳俊,紀井 俊輝,大垣 英明(京大エネ研),羽島 良一(量研)
○Heishun Zen, Toshiteru Kii, Hideaki Ohgaki (IAE, Kyoto Univ.), Ryoichi Hajima (QST)
 
京都大学エネルギー理工学研究所では、エネルギー関連研究への応用に向けて、共振器型中赤外自由電子レーザ装置(KU-FEL)の開発を行ってきた。自由電子レーザにおいて、電子ビームからレーザ光へのエネルギー引き出し効率は装置の性能を決める重要なパラメータである。本研究では、レーザ発振時と非発振時の電子ビームのエネルギー分布を時間分解測定し、その測定結果からエネルギー引き出し効率を求めた。結果として、最大5%もの高いエネルギー引き出し効率が得られている事が実験的に示された。これはバンチ当たり電荷量が400 pCと大きく、マクロパルス長が250μsと長い超伝導加速器を用いた準CW FELであるJAERI-FELで観測された6%に迫る高い効率である。本発表では、バンチ当たり電荷が平均40 pCと小さく、マクロパルス長も6 μsと短いKU-FELでなぜこのように高い引き出し効率が得られているかについても議論する予定である。