WEOL17 加速器応用・産業利用2 8月10日 国際会議室 16:40 - 17:00 |
ILCにおけるエネルギー・マネージメントに関する考察と提案 |
A Proposal on Energy Utility Management of the ILC |
○石田 聖(双日株式会社),吉岡 正和(東北大学・岩手大学) |
○Hisashi Ishida (Sojitz Corporation), Masakazu Yoshioka (Tohoku University/Iwate University) |
ILC第1期計画におけるピーク電力は164 MW、年間使用電力量は10億 kWh以上になる。我々の過去の経験ではピーク電力はTRISTANの96 MW、年間使用電力量はBファクトリーの5億 kWhが最大であり、ILCはそれらを凌ぐ。近年、世界的に研究用の大型電力施設が消費する電力によるCO2排出について厳しく見ることは共通認識になってきており、ILCにおいても「持続可能性」について真剣に検討が進められている。ILCへの入力電力はその100%が熱として、最終的に冷却塔により空中に放出される。 我々は主としてその排熱の有効利用を中心課題とし、自家発電装置の設置や地元の一次産業などに密着した連携を考えている。これらをベースにした持続可能なトータル・プラニングの一例を紹介する。通常、自家発電装置は非常用として事故時にのみに起動されるが、バイオマス発電施設やLNGの供給によるガス発電施設などの複数施設の常時運転による系統連系を前提とする。それらからの排熱の平滑化をはかり、かつ電力の冗長性も確保しながら地元一次産業などにも貢献する。 |