TUP110  電磁石と電源  8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
J-PARCハドロン実験施設における電磁石用電源制御システムの開発
Development of Power Supply Control System for J-PARC Hadron Experimental Facility
 
○上利 恵三,里 嘉典,豊田 晃久,森野 雄平(高エネルギー加速器研究機構)
○Keizo Agari, Yoshinori Sato, Akihisa Toyoda, Yuhei Morino (KEK)
 
J-PARCハドロン実験施設では加速器から取り出された陽子ビームを常伝導電磁石で偏向・収束・拡散させ、二次粒子生成標的やビームダンプまで導いている。現在ハドロン実験施設内で電磁石用電源は1次陽子ビームラインで42台、2次粒子ビームラインで40台以上の直流電源を使用してビーム運転を行っている。これらの電源とその制御システムは電源の電流・電圧値の超過、電源盤内温度、扉開などのインターロック信号、電源のON/OFF、電流・電圧値、電磁石の極性・状態などを通信し、安全に電磁石へ通電し遠隔操作している。 現在のハドロン実験施設は2005年までビーム運転したKEK12GeV-PSのカウンターホールの電源制御システムを使用しており、老朽化が問題となっている。またハドロン実験施設の2次粒子ビームラインは物理実験によりビームラインの形状、構成が頻繁に変更し、電源や電磁石は設置場所、電流・電圧値、極性なども変更する。上記より電源制御システムの追加や更新も必要になるため、新しい電磁石用電源制御システムの開発を行っている。この電源制御システムはProgrammable Logic Controller (PLC)で構成され、インターロック信号や電源のON/OFF、電流・電圧値などの情報はPLC内部でEPICSレコードが作成され、制御室などで画面表示用に使用される。今回はJ-PARCハドロン実験施設における電磁石用電源制御システムの開発状況について報告する。