TUP083  ビーム診断・ビーム制御  8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
KEK入射部用カットディスク型RFディフレクターの設計
Design of cut disc structure type RF-deflector for KEK-LINAC
 
○井上 彬(総研大),夏井 拓也,吉田 光宏(高エネ研)
○Akira Inoue (SOKENDAI), Takuya Natsui, Mitsuhiro Yoshida (KEK)
 
高エネルギー加速器研究機構(KEK)では次世代e-/e+コライダーSuperKEKBの開発が進んでいる。SuperKEKBでは従来のKEKBの40倍のルミノシティの実現を目指しており、そのために電子陽電子入射器でも入射ビームの改良が求められている。我々は高電荷で低エミッタンスという条件を満たすビームを生成するため、新しくフォトカソードRF電子銃を開発している。このRF電子銃で生成するビームのスライスエミッタンス測定にはRF電子ディフレクターを用いる方法がある。そこで、カットディスク型を採用した多セルRFディフレクターを開発している。RFディフレクターの多セル化ではセル結合が問題となる。従来の多セルRFディフレクターでは多くがビーム軸上でセル結合させているが、RFディフレクターで使用する共振モードはビーム軸上に電場がないため結合が弱いという問題がある。そこで、加速空洞のために考案されたカットディスク型をRFディフレクターに採用した。カットディスク型では結合セルにある結合孔のため容易に大きい結合度を得ることができる。