TUP014 高周波加速空胴 8月9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10 |
超伝導薄膜の特性測定 |
Characteristics Measurements on Sc Thin Foil |
○岩下 芳久,頓宮 拓,不破 康裕(京大 化研),佐伯 学行,久保 毅幸(KEK) |
○Yoshihisa Iwashita, Hiromu Tongu, Yasuhiro Fuwa (Kyoto U. ICR), Takayuki Saeki, Takayuki Kubo (KEK) |
直流では原理的に抵抗損失のない超伝導も交流では無損失ではないが、常伝導のそれよりは圧倒的に低損失であるため高電界を必要とする加速管に用いられ始めている。高電界発生時にはそれに伴う磁場が壁面に発生し、空洞壁面を構成する超伝導素材の臨界磁場で発生電界強度が制限される。超伝導でも電流や磁場は数nm程度の表面にしか存在しないこともあり、表層をその程度の厚さの超伝導薄膜で覆うことにより、基層への空洞内高周波磁場の直接暴露を避けることが出来る。現在は、加工性の点から純金属中最も転移温度が高いニオブが空胴素材として使われているが、被覆する超伝導薄膜には基層より臨界磁場の大きい素材を使う必要があり、候補としてNbN,Nb3Snなどが考えられている。また、Nb上に絶縁層を介する方がより高電界が望めるという理論もあり、それらの成膜技術が重要である。このため、試作後の超伝導薄膜の特性測定を行う必要である。交流磁場が臨界磁場を超えると磁束が超伝導材に侵入する事を利用し、ここでは、比較的低周波の交流磁場を小型コイルにより超伝導状態の面上に印加し、コイルの励起電圧の3次高調波成分の観測から臨界磁場を測定する事を考えている。このシステムの説明を行う。 |