MOP110  電磁石と電源  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
SPring-8におけるストリップライン型ブルームラインを用いたSiC半導体高速パルス電源の開発
Development of SiC solid-state fast pulse driver using stripline type Blumlein in SPring-8
 
○満田 史織,本井傳 晃央,小林 和生,小林 利明,佐々木 茂樹((公財)高輝度光科学研究センター),関根 則夫((株)関根電機製作所)
○Chikaori Mitsuda, Teruo Honiden, Kazuo Kobayashi, Toshiaki Kobayashi, Shigeki Sasaki (JASRI), Norio Sekine (Sekine Electric Works Co. Ltd)
 
SPring-8蓄積リングにおいて、高速キッカーによるバンチバイバンチ、ターンバイターンビーム制御を目指すためには、電源性能は40ns以下のパルス幅出力が可能な高速性能と、208kHzでの繰り返し出力が可能な高繰り返し性能を有する必要がある。また、我々のパルス電源の運用では、負荷近傍に電源を設置し電源・負荷間のインダクタンスを低減することで高速性能を追求することを目指しているため、電源の小型化が電源性能とともに重要な技術課題である。この高速性と高繰り返し性を同時に満たす高速パルス電源として、試験的にストリップラインとSiC半導体を組み合わせたブルームライン型高速パルス電源の試作機を開発した。試作機はSiC半導体スイッチモジュールを備えた6直列の2m長のブルームライン回路より構成される。ストリップライン型ブルームラインを採用することで、電源の小型化と出力インピーダンスの低減を可能にしている。このパルス電源を2.5uHのコイル負荷に直結し、2kVの入力電圧に対して158nsのパルス幅で2.0MWのパルス出力を得た。自然空冷条件下の120ppsの繰り返し出力で、0.14%の高い電流安定度、14.0kVの高い増幅電圧を得ることに成功した。