MOP097  加速器制御  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
ZabbixによるSPring-8制御ネットワーク監視系の構築
Network management system for SPring-8 accelerator controls
 
○杉本 崇,石井 美保,辻谷 健一,上田 晃義(高輝度光科学研究センター)
○Takashi Sugimoto, Miho Ishii, Ken-ichi Tsujitani, Teruyoshi Ueda (JASRI)
 
SPring-8制御系ネットワークは加速器運転におけるデータ収集や機器制御のために欠かせないインフラである。SPring-8制御系のネットワーク機器数は310台に達する。ネットワーク機器の死活監視のため、これまでOpenView NNM、ProCurve Manager+等を運用してきた。しかしながら高価なライセンス費用やメーカー・バージョン依存のため、全ての機器を完全には管理できていなかった。近年、様々なネットワーク死活監視ソフトウェアがオープンソースで提供されている。それらの中から我々はZabbixを用いた監視系を新たに構築した。SPring-8で使用している複数のネットワーク機器メーカーに対応したテンプレートを作成することで、監視対象機器の追加を容易にした。また、マップ機能により接続系統と死活状態がネットワーク管理者以外にも視認可能となった。Zabbixによる監視系は2014年にSPring-8のオフィスネットワーク上でテンプレートの開発と運用を開始した。2015年夏期よりSPring-8制御系ネットワークに導入し、2016年5月時点で全174,000点を毎秒平均1,900点でデータ収集し、35,000点のトリガー条件を監視している。さらに2016年夏期にはSACLA制御系ネットワークへの導入を計画している。発表では監視系の構成、データ収集・監視パフォーマンスの現状と課題について報告予定である。