MOP087  ビーム診断・ビーム制御  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
TIARA AVFサイクロトロンの位相バンチングの比較
Comparison of phase bunching in the TIARA AVF cyclotron
 
○宮脇 信正(量研機構 高崎),福田 光宏(阪大核物理センター),倉島 俊,柏木 啓次(量研機構 高崎)
○Nobumasa Miyawaki (QST Takasaki), Mitsuhiro Fukuda (RCNP, Osaka Univ.), Satoshi Kurashima, Hirotsugu Kashiwagi (QST Takasaki)
 
TIARA AVFサイクロトロンでは、マイクロビームやシングルパルスビーム形成等で必要とされる高強度で狭いエネルギー幅のビームを生成するための一つの方法として位相バンチングを検討してきた。位相バンチングが入射ビームの位相差に伴った最初の加速のエネルギー利得の差で位相差を縮小させることを幾何軌道解析モデルによって示し、サイクロトロンの内部のビーム位相分布の測定によって加速ハーモニックス(h=)2と3の加速条件で発生することを確認した。位相バンチングが発生するh=2の加速条件でサイクロトロンから取り出されたビームは、高い取出し効率や10-4台のエネルギー幅等の効果が得られたが、h=3の場合、取出し効率がh=2の半分以下であった。そこで、位相バンチング効果の差について明らかにするため、モデルによる計算とビーム位相及び電流の測定を行った。発表では、計算及び測定結果からh=2と3の位相バンチングの比較とその差の検討について報告する。