MOP037  高周波源  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
RFカプラー伝送試験のための 175MHzカップリングキャビティの工学設計
Engineering design of a 175MHz coupling cavity for the RF power transmission tests of RF input coupler
 
○前原 直,新屋 貴浩,春日井 敦,鈴木 寛光,杉本 昌義(量研機構・核融合)
○Sunao Maebara, Takahiro Shinya, Atsushi Kasugai, Hiromitsu Suzuki, Masayoshi Sugimoto (QST・Fusion)
 
国際核融合中性子照射施設(IFMIF)加速器系の工学設計工学実証活動(EVEDA)では、重陽子イオンビーム125mAを9MeVまで定常運転で加速するためにInjector(100kV-140mA)、運転周波数175MHzを採用したRFQライナック(0.1-5.0MeV-130mA)と超伝導RFライナック(5.0MeV-9MeV-125mA)の開発を進めている。RFQライナックでは8つのRFインプットカプラーを用いて1.4MWレベルのRF電力入射が要求されている。このために6 1/8インチ同軸導波管をベースにループアンテナを採用した定常運転用RFカプラーの開発を進めている。このRFカプラーの定常運転での伝送試験のために2つのループアンテナを容量結合させたカップリングキャビティを設計した。カップリングキャビティは高周波源の周波数帯域(175±0.250MHz)を満たすように容量結合部にφ60mmのチューナーを設けた。また容量結合部のギャップ長W[mm]はVrms1[kV]以上におけるマルチパクタリング放電を避けるためにW=20mmを採択してHFSSコードによる構造を行った。また定常運転時の熱除去を容易にするために材質はアルミ材を採用して冷却チャンネルを設けた。定常熱解析では最大温度上昇が12℃程度に抑制できることが判明した。製作したカップリングキャビティのRF特性測定では、設計仕様を満たす175.00MHzにて反射率0.4%であることを計測した。本講演ではRF構造解析、熱解析及びRF特性の測定結果について詳細に発表する。