MOP020  高周波加速空胴  8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
低エネルギー電子ビームにより9セル超伝導加速空洞内に誘起されたTE111-6の電気的中心の新解析手法
New analysis method for estimating electrical centre of TE111-6 excited in the 9-cell superconducting cavity by low energy electron beam
 
○服部 綾佳(茨城工業高等専門学校),早野 仁司(高エネルギー加速器研究機構)
○Ayaka Hattori (National Institute of Technology, Ibaraki College), Hitoshi Hayano (KEK)
 
ビーム誘起高調波モードの電気的中心を求めることでクライオモジュール内の9セル超伝導空洞のアライメントを評価できる。これまで電気的中心算出の際には「空洞モードの長手方向中心を空洞の長手方向中心とする」、「空洞内ではビーム軌道は直線であらわせる」、「空洞内でのビーム通過角は小さく平行に通過しているとみなせる」という3点を仮定し、解析を行ってきた。ビーム軌道を詳細に解析すると、実際にはSTF加速器で行った測定では入射ビームのエネルギーが低いことより、9セル超伝導空洞の入射部にてビームの急速な曲がりが生じており、ビームがまっすぐには空洞内を通過していないことが分かってきた。さらに、空洞モードは空洞長手方向にも分布を持っているため、長手方向でのビーム通過位置を考慮した励起を考えなければない。今回はこれらの仮定が成り立たない場合についてTE111-6に焦点を当て、新しい解析方法の議論を行う。