FSP014  施設現状報告ポスター  8月8,9日 コンベンションホール 13:10 - 15:10
大阪府大放射線研究センターにおける加速器とその利用研究の現状
Status of the accelerators and their application researches in Radiation Research Center, OPU
 
○奥田 修一,宮丸 広幸,谷口 良一,秋吉 優史,小嶋 崇夫(大阪府大)
○Shuichi Okuda, Hiroyuki Miyamaru, Rhoichi Taniguchi, Masafumi Akiyoshi, Takao Kojima (Osaka Prefect. Univ.)
 
大阪府立大学(OPU)地域連携研究機構の放射線研究センターには、電子・イオン加速器があり、学内共同利用施設であると共に、学外の研究者によっても多目的に利用されている。15 MeV Sバンド電子ライナックでは、独自ビームの応用による新しい分析法の開発研究などが行われている。600 keVコッククロフト・ウォルトン電子加速器では、JAXAとの共同研究で人工衛星用太陽電池の照射試験が行われ、比較的低エネルギーでの劣化現象が新たに明らかになった。これらの加速器は、設置後40年以上経過しており、維持が困難であるが、さまざまな基礎研究に適合した汎用の利用条件は、日本でも非常に限られている。1 MeVディスクトロンイオン加速器は、譲渡されたものを整備し、RBS、PIXEなどの基礎的な分析実験を行うことができるようになった。これらの加速器は、2016年度KEK大学等連携支援事業の支援を受け、実践的な大学院教育のために整備されている。また、放射線知識普及活動や人材育成事業にも活用されている。2013年度に大学院工学研究科に新設された「量子放射線系専攻」に所属する学生のうち約3分の1が加速器に関連する研究を行っている。