SUP101 ポスターセッション2 8月4日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00 |
チタン製超低ガス放出速度測定装置の開発 |
Development of Outgassing Measurement Apparatus made of Titanium material |
○奥山 元気,栗巣 普揮,山本 節夫(山口大院理工) |
○Gennki Okuyama, Hiroki Kurisu, Setsuo Yamamoto (Yamaguchi Univ.) |
ERLを実現するには、極低エミッタンスで大電流の光陰極電子銃を開発することが喫緊の課題となっている。この電子銃では表面敏感な陰極が用いられるが、残留ガスの付着とともに残留ガスに起因するイオン衝撃によってダメージを受け、陰極寿命が現状では極めて短い。この状況を打破し電子銃を実用化するには、極限的に低い1E-11 Paの極高真空の達成・維持が不可欠である。これには、金属・セラミックス・ガラスなどの電子銃の構成材料において、1E-12 Pam/s台以下の非常に低いガス放出特性を持つ真空材料の探査並びにその表面処理が重要な開発要素となる。 真空材料のガス放出速度の測定手段には、「オリフィス流量法」「コンダクタンス変調法」「流路切替法」がある。これらの測定手段では、① 真空計の測定感度の違い、② 試料・ブランク測定の同時性、③ 放出ガスの測定流路への逆流、④ 測定装置自体の放出ガスが問題となり、1E-12 Pam/sの非常に低いガス放出速度の測定が困難となる。 そこで、著者らは、コンダクタンス可変2流路オリフィス流量法という新しい測定手段を考案し、低ガス放出なチタン材料を適用したチタン製ガス放出速度測定装置の開発に着手した。学会では現在開発中のガス放出速度測定装置の原理や測定下限の考察について発表する。 |