SUP070 ポスターセッション2 8月4日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00 |
水中用多点線量測定器「十字型モニタ」に関する技術開発 |
Development of a waterproof multi-sensor dosimetry system for particle therapy. |
○松下 絵理(三菱電機 電力システム製作所),金井 達明(群馬大学重粒子線医学研究センター),梅田 忠和,門田 亜希彦,木下 嘉久,中西 正一,本田 泰三(三菱電機 電力システム製作所),西沢 博志,林 真照(三菱電機 先端技術総合研究所),古藤 映次(株式会社ノリック) |
○Eri Matsushita (Mitsubishi Electric Corporation), Tatsuaki Kanai (Gunma University Heavy Ion Medeical Center), Tadakazu Umeda, Akihiko Kadota, Yoshihisa Kinoshita, Masakazu Nakanishi, Taizo Honda, Hiroshi Nishizawa, Masateru Hayashi (Mitsubishi Electric Corporation), Eiji Kotou (Noric) |
粒子線治療では、治療計画装置を使用して治療シミュレーションを行う。治療シミュレーションの線量分布を確認するため、QA(Quality Assurance)測定を実施する。QA測定では、人体を模擬した水ファントム中に線量測定用検出器を設置し、OCR(Off Center Ratio:ビームが広がる方向)、PDD(Percentage Depth Dose:ビームの進行方向)の線量分布測定を行う。 照射方法には、ビームを広げて患部に一様に照射する通常照射法と、患部形状に合わせて、深さごとに照射条件を最適化する積層原体照射法がある。通常照射法のQA測定では、一つの指頭型電離箱を走査させ、OCRとPDD方向の分布を1点ずつ測定していた。積層原体照射法では、照射深さごとに照射機器を動作させるため、機器条件ごとにOCR分布を測定する必要があり、通常照射法に比べて測定時間を要する。そこで測定効率化のため、一度にOCR方向を測定可能とする多チャンネル型QA装置「十字型モニタ」を開発した。 十字型モニタは、平行平板型電離箱を十字型に配列させた放射線検出器である。十字型モニタ使用により、測定時間は指頭型電離箱を使用した場合と比較して約20分の1となる。また、実際に治療を行う環境で水中線量測定が可能となるため、治療シミュレーション結果と十字型モニタ測定結果から各患者への投与線量を確認できる。 群馬大学重粒子線医学研究センターにてビーム試験を実施し、十字型モニタの有効性を確認できたので報告する。 |