SUP068  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
S-LSRにおける水平方向のレーザー冷却に関連したシンクロトロン振動
Synchrotron Oscillation relevant to Transverse Laser Cooling in S-LSR
 
○神保 光一(京大エネルギー理工研),想田 光(群馬大学重粒子研究センター),中尾 政夫(放医研),百合 庸介(日本原研高崎研),頓宮 拓(京大化研),野田 章(放医研)
○Kouichi Jimbo (Institute of Advanced Energy, Kyoto-U), Hikaru Souda (Heavy-ion Medical Center, Gunma-U), Masao Nakao (NIRS), Yousuke Yuri (TARRI, JAEA), Hiromu Tongu (ICR. Kyoto-U), Akira Noda (NIRS)
 
京都大学化学研究所のイオン蓄積リングS-LSR において、イオンビームと並走したレーザーにより、シンクロ・ベータトロン結合下において、RFでバンチされたマグネシウムイオンビームの水平方向の冷却が既に実現された。[1] バンチされたイオンビームは主として光学的方法で診断されてきた。 一定のレーザー出力でビーム温度を下げるにはイオン数を減らしてIntra Beam Scatteringによる加熱を抑制する必要があるが、イオン数が少ない状態では光学的診断は困難になる。ビーム温度が極めて低くなると、ビームは空間電荷領域を経て結晶化する。ビームが空間電荷(ゼロエミッタンス)領域に達すると、シンクロトロン振動はなくなると予想されている。 我々はスペクトル中において、安定してシンクロトロン振動を観察できる領域があるか調べ、それをビームが空間電荷領域に達したかどうかの判断に利用することを検討している。シンクロトロン振動は、リング中にある長方形の平行平板型のピックアップからのシグナルを、スペクトラムアナライザーで観察している。ビームが空間電荷領域になると、シンクロトロン振動のシグナルはなくなると期待される。 [1] M. Nakao, T. Hiromasa, H. Souda, M. Tanabe, T. Ishikawa, H. Tongu, A. Noda, K. Jimbo, T. Shirai, M. Grieser, H. Okamoto, A. V. Smirnov, Physical Review Special Topics - Accelerator and Beams 15, 110102 (2012)