SUP064 ポスターセッション2 8月4日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00 |
ILC最終集束永久磁石の多極磁場測定用ローテーティングコイルシステムその2 |
Rotating Coil System for ILC Final Focus Magnet Quadrupole Part 2 |
○北原 龍之介,不破 康裕,岩下 芳久(京大化研) |
○Ryunosuke Kitahara, Yasuhiro Fuwa, Yoshihisa Iwashita (ICR, Kyoto University) |
ILCの最終集束ではnmオーダーに絞ったビームを交差角14mradで衝突させるが、衝突点をすり抜けてきたビームは最終集束磁石の直ぐ横を逃がす必要があり、その外径に制約がある。永久磁石では小型で微細振動の心配のない強力な最終集束系が構成できるため、この試作を行った。 この磁場評価のために、ローテーティングコイルシステムを用いた多極磁場測定用システムを整備している。前回は、シャフトの角速度の揺らぎの影響とその補正について報告した。今回は角速度の揺らぎを抑えるためにパルスモーターとシャフトの間のカプラをより固いものに変更し、振動防止のためパルスモーターを支える支柱を重くしたまた、磁場測定のためのキャリブレーション、ノイズ評価を行い磁場評価を可能とした。永久磁石を用いて双極子、四重極磁石を作成し、ホールプローブによるマッピングからキャリブレーションの評価を行った。コイル1回の測定には8回転必要であり、得られた信号データをフーリエ変換することで磁場の多極成分が明らかになる。この際、8回転分のフーリエ変換となるため、周期性から次数を1/8した時の整数次成分が実際の多極成分である。非整数次はノイズであり、積算によって統計誤差を減らすことができる。これによりノイズを1/10まで抑えられることが確認できた。 測定器系の再チェックによる系統誤差の低減と可動ステージを用いた軸合わせの自動化が今後の課題となる。 |