SUP062  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
SuperKEKB主リング電磁石製作に於けるトラブル報告
Problems Found with the SuperKEKB Main Ring Magnets
 
○大澤 康伸,飯沼 裕美,江川 一美,増澤 美佳(高エネ研)
○Yasunobu Ohsawa, Hiromi Iinuma, Kazumi Egawa, Mika Masuzawa (KEK)
 
SuperKEKB主リングでは大部分の電磁石がKEKBから再利用されるが新規製作されるものも多数ある。その数は、水冷式のものだけでも陽電子リングアーク部偏向電磁石の約100台、ウィグラー電磁石の約170台など合計約400台にも上る。この他に陽電子リングの真空パイプが幅広のアンテチェンバー型になることから200台以上の空冷式垂直ステアリング電磁石が新規に製作された。この他の衝突点近傍の一連の電磁石群については現在設計、製作が進んでいるところである。このように多数の電磁石を国内外で新規製作したが、不具合が発生してしまったので報告する。例えば、一部のウィグラー電磁石では、純水冷却システムの流量スイッチに、大量の油が混入していたり、ゴムホース口金部内側にも同種の油が塗られていることが発覚した。また一部のステアリング電磁石では接着積層鋼板の剥離が見つかった。本発表では、情報共有を主目的に、我々が経験した電磁石製作時のトラブル、対策について紹介する。