SUP049 ポスターセッション2 8月4日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00 |
SPring-8次期計画における1.8GHz高調波加速空胴用モデルカップラーの製作 |
Model coupler of the 1.8 GHz harmonic cavity for SPring-8 II project |
○持箸 晃,恵郷 博文,藤田 貴弘((公財)高輝度光科学研究センター) |
○Akira Mochihashi, Hiroyasu Ego, Takahiro Fujita (JASRI) |
SPring-8次期計画では、低エミッタンス化に伴うTouschek寿命の減少を補償するため、高調波加速空胴によって電子バンチ長を伸長させることが検討されている。高調波空胴の周波数はメインの高周波加速空胴周波数(508.58MHz)の3.5倍(1780.03MHz)を想定しており、高調波加速空胴により伸長バンチと圧縮バンチを同時に蓄積できる利点がある。バンチ伸長のために必要な高調波空胴における加速勾配は20MV/m程度であるため、高調波空胴は超電導空胴である必要がある。この空胴を用いた場合に、蓄積ビーム電流値に対して最適なバンチ伸長条件における入力・反射電力条件を最適化するため、同軸型入力カップラーのアンテナを可動させ、カップリングを可変にすることを検討している。カップリング可変のカップラーのモデルを3次元高周波シミュレーター用いて設計・計算し、要求されるカップリング可変範囲を確認した。また、アンテナを交換可能なアルミニウム製モデルカップラーを製作し、モデル空胴に取り付けて高周波特性を測定したところ、シミュレーション計算で得られた高周波特性が実現していることを確認することができた。発表では、実機で要求されるカップリング可変範囲、モデルカップラーの設計・製作、その高周波測定結果と計算結果の比較について議論する。 |