SUP031  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
J-PARC RCSにおける荷電変換フォイルの回収
retrievement of the charge stripping foil in J-PARC RCS
 
○飛田 教光,吉本 政弘,山崎 良雄,佐伯 理生二,岡部 晃大,金正 倫計(日本原子力研究開発機構 J-PARC),竹田 修,武藤 正義(日本アドバンストテクノロジー株式会社)
○Norimitsu Tobita, Masahiro Yosimoto, Yoshio Yamazaki, Riuji Saeki, Kouta Okabe, Michikazu Kinsho (Japan Atomic Energy Agency J-PARC), Osamu Takeda, Masayoshi Mutoh (NIPPON ADVANCED TECHNOLOGY Co.,Ltd.)
 
J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS:Rapid Cycling Synchrotron)で用いる荷電変換フォイルは、厚み約1μmの炭素製薄膜であり、ビームが照射され続けることで放射化する。また一般的に、フォイル自体も劣化が進み壊れやすくなると考えられている。しかし、照射後のフォイルを取扱う際には、フォイルが飛散することによる汚染や体内被ばくといった危険性への対策が課題の一つである。そこでRCSでは、放射化したフォイルを安全かつ確実に回収するためのフォイル交換ブースを設置した。仮にフォイルを飛散させた場合でも、放射化したフォイルをブース内にだけ閉じ込め、作業員の被ばくや作業エリアの汚染を防ぐことができるようになった。  また、フォイルの性能向上の観点から見ると、回収したフォイルの分析・観察は重要な課題の一つである。そこで、ビーム照射後の放射化したフォイルを観察するため、フォイルフレーム単体で密閉できる透明の保護ケースを開発した。密閉ボックスからグローブボックスの中でフォイルをフレーム1枚ずつ保護ケースに保管して取出すことで観察のための取扱が容易になった。  本発表では、ビーム照射後の荷電変換フォイルを回収するために開発した装置や確立した手法について詳しく発表する。