SUP003  ポスターセッション2  8月4日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
超微弱ライナック電子線照射場のイメージングプレートを用いた評価
Evaluation of the irradiation field of the ultra-low intensity linac electron beams with an Imaging Plate
 
○下邨 広元(大阪府立大学大学院 工学研究科),谷口 良一,奥田 修一,宮丸 広幸,松浦 寛人,小嶋 崇夫(大阪府立大学大学院 放射線研究センター),Nam Soon-Kwon(CRI, Kangwon National University, Korea)
○Hiromoto Shimomura (Graduate school of engineering, Osaka Prefecture University), Ryoichi Taniguchi, Shuichi Okuda, Hiroyuki Miyamaru, Hiroto Matsuura, Takao Kojima (Radiation Research Center, Osaka Prefecture University), Soon-kwon Nam (CRI, Kangwon National University, Korea)
 
通常のライナック電子線では、高感度放射線線量計の特性研究などのために十分低い強度で電子線を照射することはできない。われわれは、大阪府立大学の16 MeV電子ライナックを用いて、超微弱電子線の発生に成功し、その照射場を利用して種々のビーム利用実験を行っている。現在安定に得られている超微弱ライナック電子線の1パルス当たりの最小電荷量は、fCの領域である。本研究では、イメージングプレート (IP) を用いてこの超微弱電子線の照射場の線量分布を評価することを目的とした。 IPによる線量評価を行うため、大阪府立大学の校正されたγ線照射場を利用した。IPは、時間の経過に伴うフェーディングの特性を持つ。γ線照射後から読み取りまでの時間を変えてこの特性を調べた。そしてフェーディングの影響を受けない読み取りの条件を求めた。またγ線の結果と比較して、電子線に対するIPの応答を評価した。 本研究では、電子線のエネルギーを 8 MeVにし、1マクロパルス当たりの電荷量を約10 pC/pulseとした。この電子線の強度は、あらかじめ特性を測定した放射線線量計で測定して求めた。IPを用いて得られた電子線の像を解析した結果、超微弱ライナック電子線照射場の二次元線量分布を得ることができた。この照射場の応用研究に関しても報告する。