SUOT04  ハドロン加速器2  8月4日 豊田講堂ホール 11:10 - 11:30
クラスターイオン用誘導加速マイクロトロン
Double-sided Induction Microtron for Cluster Ions
 
○高山 健,安達 利一,和気 正芳,岡村 勝也(高エネ研)
○Ken Takayama, Toshikazu Adachi, Masayoshi Wake, Katsuya Okamura (KEK)
 
KEKでは2000年初頭から高周波加速に代わる誘導加速方式の研究を遂行して来た。2006年に12 GeV PSを用いた誘導加速シンクロトロンの完全実証を行った[1]。旧KEK 500 MeV Boosterも誘導加速シンクロトロンに衣替えし、今、デジタル加速器[2]と呼ばれ、イオン源からの重イオンビームを直接入射し誘導加速をしている[3,4]。この誘導パルス電圧による加速・閉じ込めを別々に行う手法はサイクロトロン[3]にもマイクロトロンにも適用可能である。今回の発表では、特にこれまで静電加速しか加速手段の無かったクラスターイオン(質量数/価数 > 100~1000)を高いエネルギーまで加速する誘導加速マイクロトロンの提案を行う。Qx200keVでイオン源を出たC-60(A=720, Q=7)をQx50 MeVまで加速する誘導加速マイクロトロン(加速電圧/ターン:50 kV)を例に取る。90度偏向電磁石のedge focus/defocusing効果を補正したオプティクス設計、電磁石設計と共にkHzから100 kHz以上までの周回周波数をカバーする誘導加速システムについて言及する 。 [1] K.Takayama et al.,Phys. Rev. Lett. 98, 054801 (2007). [2] T.Iwashita et al., "KEK Digital Accelerator", Phys. Rev. ST-AB 14, 071301 (2011). [3] K.Takayama et al., "Induction Sector Cyclotron", in Proc. of CYCLOTRONS'10, p331 (2010). [4] Liu Xingguang et al., in this conference [5] T.Yoshimoto et al., in this conference