SSFP23 施設現状報告ポスター常設展示 8月3日-4日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00 |
ATF加速器における研究開発の現状 |
ATF Status Report 2013 |
○照沼 信浩(KEK, ATF International Collaboration) |
○Nobuhiro Terunuma (KEK, ATF International Collaboration) |
ATFでは国際リニアコライダー(ILC)において必要とされるビーム計測技術およびビーム制御技術の開発を進めてきた。ここ数年はILC最終収束系の縮小モデルであるATF2ビームラインを利用した研究開発に重心を移しており、特に最初の目標である垂直方向37nmの極小ビームをATF2仮想衝突点において実現し、Local chromaticity correctionによる最終収束システムの技術を確立することに集中している。レーザー干渉縞を用いたビームサイズモニターの改造、高次磁場成分の評価とその対策などを精力的に行ってきた結果、2013年2月には約65nmと目標の2倍弱のレベルまで到達していることを確認した。これはlocal chromaticity correctionによる最終収束系のopticsを初めて実証したと言える。今後は、ビームラインのwake fieldを低減させながら目標の37nmに到達するために必要な研究を進める。ATF2計画にはもう一つ大きな目標がある。ILC衝突点でのビームフィードバック技術としてナノメートルレベルでのビーム位置安定化を実現する事である。このためには2nm分解能のビーム位置計測技術と応答時間140nsの高速フィードバック技術が必須である。これらの個別の開発は順調に進んでおり、本年夏のシャットダウン期間に全てをATF2仮想衝突点に組込み予定である。ATFでの多岐に渡る研究開発には、国内外の大学および研究機関が精力的に参加している。これらを含め、ATFの現状を報告する。 |