SAP110 ポスターセッション1 8月3日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00 |
誘電体加速に向けた高出力超短パルスYbレーザーの開発 |
Development Of High Power Ultra-short Pulse Ytterbium Laser For Dielectric Accelerator |
○松村 陽介(東大),吉田 光宏,周 翔宇(高エネ研),小山 和義,上坂 充(東大) |
○Yosuke Matsumura (the University of Tokyo), Mitsuhiro Yoshida, Xiangyu Zhou (KEK), Kazuyoshi Koyama, Mitsuru Uesaka (the University of Tokyo) |
YbレーザーはLD励起可能であり、さらに励起波長と発振波長が近い。これらのことからレーザーの増幅媒体としてYbは熱負荷が小さい特徴を持つ。そのためYbレーザーは高出力化が容易である。また、Ybレーザーは広帯域発振が可能であるためモードロックレーザーとして利用されており、現在さまざまな分野に応用されている。しかし、誘電体加速やレーザートロンなどへの応用に向けてさらなるYbレーザーの高出力化が望まれている。本研究では誘電体加速へ向けて、高出力超短パルスYbファイバーおよび固体レーザーの製作を行う。Ybファイバーレーザー発振器から繰り返し周波数62MHz、パルスエネルギー1.6nJを得た後、高増幅率が可能なYbファイバーレーザーを前段の増幅器に用いて、パルスエネルギーを数mJまで増幅させる。その後、高強度パルスの増幅が可能なYb固体レーザーを後段の増幅器に用いて、パルスエネルギーを数Jまで増幅させる。また、発振器とYbファイバーレーザー増幅器の間に強度変調器を、Ybファイバーレーザー増幅器と固体レーザー増幅器の間にポッケルスセルを導入し、繰り返し周波数を徐々に低減させて自然放射光を抑えつつ増幅を行う。最終的に繰り返し周波数50Hz、パルスエネルギー数Jの出力を得ることを目標にしている。現時点で繰り返し周波数62MHzにおいて平均出力20Wを得ることができた。今後さらなる高出力化およびCPAの研究を行い、本学会で最新の研究成果を発表する。 |