SAP072  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
六極電磁石用ハーモニックコイルの最適化
Optimization of a Harmonic Coil for the Field Measurement of Sextupole Magnets
 
○妻木 孝治,深見 健司,中西 辰郎(高輝度光科学研究センター)
○Koji Tsumaki, Kenji Fukami, Tatsurou Nakanishi (JASRI)
 
現在世界各地で、エミッタンスが回折限界を目指した超低エミッタンスリングがさかんに検討されている。超低エミッタンスリングは一般的に色収差が大きく、ディスパージョンが小さいため、六極電磁石の強さが強くなる。SPring-8でも次期計画として回折限界を目指してSPring-8-IIが検討されており、六極電磁石の磁場勾配も強くなることが予想される。そのため六極成分だけでなく、六極成分より高い磁場成分も、主成分に比例して大きくなるうえに鉄の飽和領域で使わざるを得ないだろうためさらに大きくなることが予想される。超低エミッタンスリングのダイナミックアパーチャは、強い六極電磁石のため極端に小さい。強い高磁場成分があるとさらに小さくなるため、予め主成分のみならず、高磁場成分も正確に測定しておく必要がある。しかしながらハーモニックコイルが測定中に振動したり、回転角度の読み出し誤差があったりすると見かけの成分が測定結果に含まれてしまい、精度よく磁場成分を測定できなくなってしまう。そこで見かけの成分に不感で実際の高磁場成分だけ感度よく測定できるコイル配置を2個のコイルを用いて検討した。さらに高磁場成分だけでなく、主成分にたいしても、みかけの六極成分には不感で実際の六極成分だけ測定するコイル配置について検討した。報告では六極電磁石用ハーモニックコイルの最適コイル配置について述べる予定である。