SAP062  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂2階ロビー 13:00 - 15:00
KEK 電子陽電子入射器における高周波源の運転保守
Operation and Maintenance Activity of RF System in KEK Electron-Positron Linac
 
○馬場 昌夫,今井 康雄,東福 知之,熊野 宏樹,諸富 哲夫(三菱電機システムサービス(株)),荒川 大,明本 光生,片桐 広明,設楽 哲夫,竹中 たてる,中島 啓光,中尾 克巳,福田 茂樹,本間 博幸,松本 利広,松本 修二,松下 英樹,三浦 孝子,矢野 喜治,道園 真一郎(高エネルギー加速器研究機構)
○Masao Baba, Yasuo Imai, Tomoyuki Toufuku, Hiroki Kumano, Tetsuo Morotomi (Mitsubishi Electric System & Service Co.,Ltd.), Dai Arakawa, Mitsuo Akemoto, Hiroaki Katagiri, Tetsuo Shidara, Tateru Takenaka, Hiromitsu Nakajima, Katsumi Nakao, Shigeki Fukuda, Hiroyuki Honma, Toshihiro Matsumoto, Shuji Matsumoto, Hideki Matsushita, Takako Miura, Yoshiharu Yano, Shinichiro Michizono (KEK)
 
KEK電子陽電子入射器では、高周波源として 60 台の大電力クライストロンをクライストロンギャラリーに設置しており、1997年〜2010年まで年間約 7,000 時間の連続運転を行っていた。 2011年度以降は SuperKEKB へのアップグレード作業が開始され、これと並行して2つのリングへの入射に必要となる24台の大電力クライストロンを使ったビーム運転を行っている。 現在使用中のクライストロン平均運転時間は約47,000時間であり、10万時間近く使用しているものも存在する。故障事例の中には、震災の影響と思われるクライストロン内部真空の悪化、長期連続使用における経年劣化が原因と考えられているクライストロン冷却水配管からの水漏れ、クライストロン管内放電の事例がある。長期連続使用に起因する不具合は今後増加するものと予想される。 運転保守ではクライストロン集束電磁石電源の絶縁不良品の全数点検整備による予防保全、クライストロン用大電力パルス電源の組み込みモジュール修理や予備品の整備を随時行うことで不具合からの迅速な復旧に努めている。また、定期点検によるデータ取得を継続し、不具合の事前予測や事前交換を行い、安定した加速器運転に努めている。 本稿ではクライストロン、サイラトロンなどに関する統計や運転保守について報告する。