SAP056  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
Cバンドディスクロード型加速管の開発に向けた試作空胴のRF特性測定
RF characteristic measurement of the model cavities towards development of the C-band disk-loaded type accelerating structure
 
○櫻井 辰幸,稲垣 隆宏,安積 隆夫((独)理化学研究所 XFEL研究開発部門),惠郷 博文((財)高輝度光科学研究センター 加速器部門),三浦 禎雄(三菱重工業株式会社),大竹 雄次((独)理化学研究所 XFEL研究開発部門)
○Tatsuyuki Sakurai, Takahiro Inagaki, Takao Asaka (RIKEN SPring-8 center, XFEL R&D Division), Hiroyasu Ego (JASRI, Acc. Division), Sadao Miura (Mitsubishi Heavy Industries), Yuji Otake (RIKEN SPring-8 center, XFEL R&D Division)
 
XFEL施設SACLAの加速器ではチョークモード型Cバンド加速管が128本使用され、加速電界35 MV/m以上で定常運転を行なっている。チョークモード型はマルチバンチ運転での使用を想定し、ビームによって誘起されるHOMを減衰させるためのチョーク構造を有している。SACLAの高度化として加速器の高繰り返し化が検討されているが、チョーク構造を設けるために加速モードとしてTM01-3π/4モードを選んでおり、そのためシャントインピーダンスが低いこと、熱変形による周波数シフトが大きいこと、構造が複雑であるため製造コストが高いことなどの課題があった。そのため高電界かつ高繰り返し対応のディスクロード型Cバンド加速管の開発を行っている。新しく設計したディスクロード型Cバンド加速管は加速モードをTM01- 2π/3とした。目標として軸上加速電界40 MV/m以上の加速管を目指した。また構造がシンプルなので製造コストの低減も見込まれる。我々は空胴径の異なる3種類のCI管と入力カプラー部を製作し、周波数調整手順の確認とRF特性の評価を行った。その結果、3つの空胴の平均シャントインピーダンスは64 MΩ/mとなった。これは計算値の97%に相当し、軸上加速電界は入力RFパワー80 MWで42 MV/mに達する。これらから実機製作の目処がついた。本報告では新しいCバンドディスクロード型加速管の製作状況について報告する。