SAP054 ポスターセッション1 8月3日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00 |
STF加速器での9セル超伝導加速空洞アライメント検出のためのHOM解析 |
Analysis of HOM for alignment detection of 9-cell superconducting cavities in STF Accelerator |
○倉本 綾佳(総合研究大学院大学),早野 仁司(高エネルギー加速器研究機構) |
○Ayaka Kuramoto (Sokendai), Hitoshi Hayano (KEK) |
ILCではクライオモジュールに対して300 um以下のオフセット且つ300 urad以下の傾きで9セル超伝導加速空洞が設置されていることが要求されている.このためクライオモジュール内の空洞のオフセットおよび傾きを測定する必要がある.ビーム通過位置と電気的中心との距離はダイポールモードHOMの強度に比例することが知られており,ダイポールモードのこの性質を利用した空洞のオフセット量はすでにDESYのFLASHにおいて測定されているが,組み立て中や2Kまでの冷却中に生じた空洞の曲がり等の変形の測定は未だ行われていない.空洞の傾きおよび歪みを空洞長手方向中心および両端での空洞電気的中心の関係から推定することを試みている.空洞長手方向中心の電気的中心はその位置で最も振幅が大きくなる電場分布を持つHOMの最低周波数帯中の9分のπモード(TE111-1)から導出し,空洞両端の電気的中心はビームパイプ付近に局在するモードを用いて求める.これらのHOMを探索する実験をSTF加速器にて行った.RF電子銃から取り出されたビームは2つの9セル超伝導加速空洞により40 MeVまで加速されたが,この加速器内の超伝導空洞においてTE111-1およびビームパイプモードを観測,ビーム軌道データと同期計測することができた.超伝導加速空洞の加速勾配を変えての測定も実施した.本報告ではアライメント検出解析,および異なる加速勾配で取得したデータの解析について議論する. |