SAP046  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
マルチアルカリフォトカソードの初期エミッタンス測定装置の設計
Design of the initial emittance measurement system for Multi-Alkali photo cathode
 
○稲垣 瞭(名大院工),許斐 太郎,禿氏 徹成,加藤 政博(分子研 UVSOR),加古 永治,山口 誠哉,小林 幸則(KEK),山本 尚人,保坂 将人,高嶋 圭史(名大 シンクロトロン光センター)
○Ryo Inagaki (Nagoya University), Taro Konomi, Tetsuzyou Tokushi, Masahiro Katoh (UVSOR, IMS), Eiji Kako, Seiya Yamaguchi, Yukinori Kobayashi (KEK), Naoto Yamamoto, Masato Hosaka, Yoshifumi Takashima (NUSR, Nagoya University)
 
実用段階に入ったX線自由電子レーザーの数万倍の高いパルス繰り返しを持つ次世代自由電子レーザーの実現には、1MHz以上という高繰り返し且つ高品質の電子銃が不可欠である。このためには、高電界且つ連続運転が可能な超伝導空洞と高い応答性を持つフォトカソードの組み合わせが適していると考える。フォトカソードの重要なパラメーターは量子効率と初期エミッタンスであり、これらは超伝導電子銃の性能を予測し、レーザーの選定を行うために重要である。また、超伝導電子銃は極低温で運転するため、熱負荷を考えるとフォトカソードも低温で運転することが望ましい。そこで本研究では、室温から液体ヘリウム温度までの温度域で使用可能なフォトカソードの作製とその量子効率と初期エミッタンスを測定するための簡易なDC電界型測定装置の設計を進めている。また高い量子効率を実現するためにマルチアルカリフォトカソードの採用を検討しており、その基板材料がフォトカソードの特性に及ぼす影響を調べるために、様々な材料にマルチアルカリの蒸着を行い、量子効率測定と初期エミッタンス測定を行う計画である。 本発表では、我々が開発を進めている蒸着チャンバーでの蒸着試験結果と初期エミッタンス測定装置の構成について報告する。