SAP020 ポスターセッション1 8月3日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00 |
九州大学FFAG加速器における速い繰り返し運転に向けたビーム捕獲法に関する研究 |
study of beam capture method for high repetition rate at Kyushu university |
○稲岡 悠士,米村 祐次郎 ,有馬 秀彦,池田 伸夫,宮沖 貴史,沖田 英史,是永 忠志(九州大学),高木 昭,中山 久義(KEK),森 義治(京大原子炉) |
○Yushi Inaoka, Yujiro Yonemura, Hidehiko Arima, Nobuo Ikeda, Takashi Miyaoki, Hidefumi Okita, Tadashi Korenaga (Kyushu university), Akira Takagi, Hisayoshi Nakayama (KEK), Yoshiharu Mori (KURRI) |
九州大学加速器・ビーム応用科学センターではFFAG加速器を主加速器とした加速器施設の整備が進められている。FFAG加速器の入射器としては陽子サイクロトロンが用いられている。サイクロトロンからFFAG加速器へ入射されるビームはピーク電流が低く、時間方向に長く分布しているため、高周波加速を行う前にビーム捕獲を行い、広い時間幅のビームを動的バケット内に入れる必要がある。しかし、従来用いられてきた断熱捕獲法では、ビームの捕獲に長い時間が必要となるため、FFAG加速器の特長である速い繰り返し加速を実現出来ないという課題があった。そこで、本研究では鋸歯状波捕獲法を用いて捕獲時間を短くすることで速い繰り返し運転を実現する事を目的とした。 鋸歯状波捕獲法とは、電圧波形に鋸歯状波を用い、時間方向に長く広がった入射ビームをバンチ形状を保ったまま位相空間上を回転させ、短バンチ化して動的バケット内に入れる方法である。捕獲時間はシンクロトロン振動の1/4周期であり、断熱捕獲法と比較し極めて短い時間でビーム捕獲が完了することになる。 本研究では、鋸歯状波捕獲法を用いて、縦方向のビームシミュレーションを行い、鋸歯状波捕獲法によるビーム捕獲時間と加速時間を計算し、平均ビーム強度が最大となる条件を決定した。また、シミュレーションで得られた条件を用いてビーム実験を行い、シミュレーション結果の妥当性を評価した。 |