SAP007  ポスターセッション1  8月3日 豊田講堂1階アトリウム 13:00 - 15:00
SPring-8蓄積リングへの極短バンチビームの輸送
Transport of Ultrashort Bunch to the Storage ring in SPring-8
 
○深見 健司,大石 真也,大熊 春夫(公益財団法人 高輝度光科学研究センター),大竹 雄次(独立行政法人 理化学研究所),岡安 雄一,小路 正純,早乙女 光一(公益財団法人 高輝度光科学研究センター),渡川 和晃,原 徹(独立行政法人 理化学研究所),藤田 貴弘,満田 史織,渡部 貴宏(公益財団法人 高輝度光科学研究センター)
○Kenji Fukami, Masaya Ooishi, Haruo Ohkuma (JASRI), Yuji Ohtake (RIKEN), Yuich Okayasu, Masazumi Shoji, Koichi Soutome (JASRI), Kazuaki Togawa, Toru Hara (RIKEN), Takahiro Fujita, Chikaori Mitsuda, Takahiro Watanabe (JASRI)
 
X線自由電子レーザー施設SACLAの極短バンチ電子ビームをSPring-8蓄積リングへ導くビーム輸送系について検討を行った。SACLAからのビームは、ブースタシンクロトロンまでは新たに設置した輸送系(XSBT、300m)を通し、その後は蓄積リングへの既設の輸送系(SSBT、298m)を通して輸送する。XSBTの設置は完了しており、その部分のコミッショニングを今年9月に開始する。XSBTはディスパーションによるバンチ長の伸びを防ぐため、偏向部は全てChasman-Green型ラティスで構成している。これに対しSSBTの大半の区間はFODOで構成されているため、ここでのバンチ長の伸びは無視できない。そこで、SSBTのオプティクスを見直した。現状の機能をそのまま残すため、偏向電磁石の配置、偏向角は保持した。また、四極電磁石の配置も保持し、電磁石の追加のみとした。検討の結果、バンチ長の伸びを示すR56を現状の1.06mから0.27mに抑制することができた。バンチ長の伸びをトラッキングコードELEGANTで評価した。SACLA出射ビームのバンチ長を 1psec(r.m.s.)と仮定し、CSRの効果を無視した場合、現状のバンチ長の伸び1.75psecに対し0.43psecに抑制することができた。電荷密度を150pC/bunchとしてCSRを考慮した場合についても、バンチ長の伸びを抑制できた。この他、エミッタンスの変化についても報告する。