SAOT10 光源加速器1 8月3日 豊田講堂ホール 18:20 - 18:40 |
阪大産研におけるFELスペクトルの時間的振る舞い |
Temporal Behavior of FEL Spectrum at ISIR, Osaka University |
○加藤 龍好,川瀬 啓悟,入澤 明典,藤本 將輝,大角 寛樹,矢口 雅貴,船越 壮亮,堤 亮太,末峰 昌二,磯山 悟朗(阪大産研),柏木 茂(東北大学電子光理学研究センター),山本 樹(高エネルギー加速器研究機構・放射光) |
○Ryukou Kato, Keigo Kawase, Akinori Irizawa, Masaki Fujimoto, Hiroki Ohsumi, Masaki Yaguchi, Sousuke Funakoshi, Ryota Tsutsumi, Shoji Suemine, Goro Isoyama (ISIR, Osaka University), Shigeru Kashiwagi (Electron Light Science Centre, Tohoku University), Shigeru Yamamoto (KEK-PF) |
阪大産研ではLバンド電子ライナックを駆動源とするテラヘルツ自由電子レーザー(FEL)の開発を行っている。FELは単色スペクトルを有するが、自発放射領域、指数関数増幅領域、および飽和領域とFEL光が成長する中で、波長スペクトルの振る舞いは動的に変化する。一般に100μm近傍のテラヘルツ光の時間構造の測定に用いられるGe:Ga検出器は3桁程度のダイナミックレンジしか持たず、さらにそのなかで線形な応答を有するのは2桁程度である。そのため、7桁以上にわたる我々のFEL光パルス成長過程の一部しか捉えることができない。そこで我々はライナックからの電子ビームのマクロパルス長を制御することでFEL光の成長を指数関数増幅の途中で止め、さらに適切な光減衰材を使用することで、この成長途中でのFEL光をGe:Ga検出器で測定できるようした。電子ビームのマクロパルス長を変えながら光パルスの波長スペクトルを測定することで、7桁以上にわたるFEL光パルスの増幅過程の中での波長シフトとスペクトル幅の変化を評価できるようになった。本学会ではこのFEL光パルスの成長過程にみられる動的な波長シフトとスペクトル幅の時間変化について報告する。 |