SAOT09  光源加速器1  8月3日 豊田講堂ホール 18:00 - 18:20
EOタイミング制御によるHHGシードFELの持続的発振
Sustained lasing of HHG-seeded FEL by using EOS-based timing control
 
○渡部 貴宏(高輝度光科学研究センター),青山 誠(日本原子力研究開発機構),岩崎 純史(東京大学),大竹 雄次,大島 隆(理化学研究所),岡安 雄一(高輝度光科学研究センター),小川 奏(理化学研究所),大和田 成起,佐藤 尭洋(東京大学),富樫 格(高輝度光科学研究センター),渡川 和晃,原 徹,田中 隆次(理化学研究所),冨澤 宏光,松原 伸一(高輝度光科学研究センター),高橋 栄治,緑川 克美,矢橋 牧名,山川 考一,山内 薫,田中 均,石川 哲也(理化学研究所)
○Takahiro Watanabe (JASRI), Makoto Aoyama (JAEA), Atsushi Iwasaki (Tokyo University), Yuji Otake, Takashi Ohshima (Riken RSC), Yuichi Okayasu (JASRI), Kanade Ogawa (Riken RSC), Shigeki Ohwada, Takahiro Sato (Tokyo Univesity), Tadashi Togashi (JASRI), Kazuaki Togawa, Toru Hara, Takashi Tanaka (Riken RSC), Hiromitsu Tomizawa, Shinichi Matsubara (JASRI), Eiji Takahashi, Katsumi Midorikawa (RIKEN), Makina Yabashi, Koichi Yamakawa, Kaoru Yamanouchi, Hitoshi Tanaka, Tetsuya Ishikawa (RIKEN RSC)
 
周知のとおり、SASE(self-amplified spontaneous emission)は生来的にショットノイズの性質があり、電子ビームが安定であってもFEL光はショット毎に揺らぎ、Longitudinal方向にスパイク構造(インコヒーレント構造)を持つ。この問題は、コヒーレントな光を外部から供給するシードFELにより解消できることが原理的に言え、この時の出射光はLongitudinal方向にコヒーレントであり(FELの増幅過程でチャープは生成されるが)、ショット毎の揺らぎがなくなる。しかし、実際の実験では、外部から入射するシード光と電子バンチのタイミングなどに起因する事実上のショット揺らぎやドリフトが存在し、利用実験の観点からは無視できない。  SPring-8の試験加速器SCSSで行なわれてきたシードFELでも同様の不安定性が観測されており、特に、数十分のオーダーで起こるタイミングドリフトによって同期が外れる現象が、利用実験のみでなくFELの調整自体にも影響を与えてきた。そこで、高次高調波発生(HHG)駆動レーザーの基本波から分岐した光をEOサンプリングのプローブ光に用いて電子とシード光のタイミング差を観測し、これをもとにレーザーのタイミングにフィードバックを掛けることで、長時間持続的にシードFEL発振を保持するシステムを構築した。この結果について報告する。