MOOT10 加速器技術(レーザー2/RF空洞/RF源) 8月5日 豊田講堂ホール 14:00 - 14:20 |
高インピーダンス金属磁性体コアの研究 |
Study of high impedance Magnetic Alloy core |
○野村 昌弘,山本 昌亘,島田 太平,田村 文彦(日本原子力研究開発機構),大森 千広,戸田 信,長谷川 豪志,原 圭吾,吉井 正人(高エネルギー加速器研究機構),シュナーゼ アレクサンダー(GSI) |
○Masahiro Nomura, Masanobu Yamamoto, Taihei Shimada, Fumihiko Tamura (JAEA), Chihiro Ohmori, Makoto Toda, Katsushi Hasegawa, Keigo Hara, Masahito Yoshii (KEK), Alexander Schnase (GSI) |
J-PARCでは高い加速電圧を発生させる為に、RCSとMRの両シンクロトロンで金属磁性体コアを用いた高周波加速空胴を採用している。ユーザーの要望に応え、更にハイパワーのビームを供給する為には、金属磁性体コアのシャントインピーダンスを高め、より高い加速電圧を発生させる事が重要である。 シャントインピーダンスを高める方法としては、アモルファスからナノ結晶に熱処理を行う過程で磁場を印加し、結晶の磁化容易軸をリボン幅方向に向け、磁化回転により磁化させることにより、高周波領域での透磁率を高める方法がある。更に、リボンの厚さを薄くする方法も高周波領域での透磁率を高めるのに有効な方法である。また、逆に、コアのシャントインピーダンスを下げる要因としては、コアを製造する段階で発生する残留応力がある。我々が使用している様な大型のコアではこの残留応力を低減することは特に重要である。 以上述べた様なコアのシャントインピーダンスを高める方法や逆に下げる要因について、RCS及びMR用に金属磁性体コアの開発を行い、多くのコアを製作して得た知見を基に議論を行う。 |