MOOS11  加速器技術(制御2)  8月5日 シンポジオン会議室 14:20 - 14:40
SPring-8 蓄積リング2次元放射光干渉計高度化に向けたMicroTCA画像処理システムの開発
Development of MicroTCA-based Image Processing System for the Two-dimensional Synchrotron Radiation Interferometer at the SPring-8 storage ring
 
○清道 明男,植田 倉六,正木 満博,増田 剛正(高輝度光科学研究センター)
○Akio Kiyomichi, Souroku Ueda, Mitsuhiro Masaki, Takemasa Masuda (JASRI/SPring-8)
 
SPring-8蓄積リングでは、電子ビーム横断面空間プロファイルの非破壊診断のために2次元放射光干渉計を設置している。現状ではPCベースの画像処理システムを利用して、2次元干渉縞の水平・垂直方向のビジビリティを1Hzのビーム入射信号に同期して測定し、それぞれビームサイズに変換している。老朽化した画像処理システムを更新するとともに、2次元のモデル関数によるフィッティング処理によりビジビリティを介さずに水平・垂直ビームサイズとビーム軸回転角を1Hzで測定するため、MicroTCAベースの汎用画像処理システムを新たに開発した。MicroTCAは高速シリアルインターフェースを持つスイッチベースの堅固なモジュラー型プラットフォームで、PCと比べて省スペースで拡張性に優れるといった長所をもつ。新システムは、いずれも市販品であるプロセッサカード、CameraLink FMC(FPGA Mezzanine Card)とFMCスロット付きSpartan6 FPGAカードを使用し、CameraLink IPコア、Linux用ドライバおよびライブラリを新規に開発することで構築した。現行システムで使用している独自ソフトウェアは保守性に優れないため、新システムでは現在開発中のSPring-8次期標準制御フレームワークであるMADOCA IIを用いてソフトウェアを設計した。中央制御室からのカメラ制御、2次元干渉縞のライブビュー機能を整備し、専用プロセッサカードを追加した分散処理によるビームサイズと回転角の1Hz同期計測を実現する。