MOOS10  加速器技術(制御2)  8月5日 シンポジオン会議室 14:00 - 14:20
MADOCA II-LabVIEWインターフェイスを用いたBPMデータ読み出しシステムの作成
BPM data readout system using MADOCA II-LabVIEW interface
 
○古川 行人,松本 崇博,藤田 貴弘(高輝度光科学研究センター)
○Yukito Furuakawa, Takahiro Matsumoto, Takahiro Fujita (SPring-8/JASRI)
 
我々はSPring-8の制御フレームワークMADOCAに様々な拡張を行ったMADOCA IIの開発を進めている(本年会の松本崇博他による報告を参照)。MADOCA IIの特徴として波形データや画像データ等の可変長データを扱えること、Unix likeな環境のみならずWindows環境でも利用可能になった点が特筆される。これらの特徴を活かすことで、MADOCAでは困難であったWindowsベースの計測・制御機器からのデータ収集が可能となる。Windows環境ではLabVIEWにより作成された様々な計測・制御ソフトウエアの資産があり、これらを活かすためMADOCA II-LabVIEWインターフェイスを作成し、最初の応用例としてPXI 5922デジタイザを用いたBPM波形データ読み出しシステムに適用した。遠隔にあるPXIシステム上で動作するLabVIEWソフトウエアにて50ks/sで測定したデータを5ks/s, 500s/s, 50s/sにデシメーションした結果を1秒毎にMADOCA II制御フレームワークを用いて遠隔(中央制御室)にある制御端末に転送し、データを時間領域並びに周波数領域(FFT)で表示してビーム軌道に異常がないかを監視する。現在のところ、5ks/s、4chの信号を取りこぼしなく転送することが出来る事が確認できており、蓄積リングの2カ所のBPMデータから、突発的に生じた軌道変動についても監視可能である。これらの性能を生かして、ビーム診断に役立てる計画である。